川柳徒然草

川柳徒然草

手に余るわんぱくだから楽しみだ

わんぱくという言葉には、少年の頃を思い出す不思議な響きがある。 わんぱくとは、特に男の子が言うことをきかず、暴れまわったり、いたずらをしたりすることである。 そういう子供のことや、その行為についてもわんぱくという。 ...
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徳利振って空を確かめ今日終わる

寒い時の鍋物には、日本酒がよく合う。 その時は必ず、徳利の世話になる。 徳利(とっくり、とくり)は、注いだとき‘トクトク’と音がするのが‘とっくり’の名前のいわれという説がある。 良い音を出すためには口が広すぎて...
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テレビだけ話し相手に燗つける

たまに一人きりで夕食を摂るときがある。 そんな時は、テレビの前に席を移す。 テレビを相手にしていると、たまに相槌を打ったり、批判したりしている自分に気が付く。 話し声もないところで晩酌するのは、雑踏の中の孤独に似ている。...
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指折って春来るを待つランドセル

小学校の入学式は、人生初期の記憶に残る最大イベントだと思う。 新入学に直結するイメージは’ランドセル’である。 近年は、新入生にランドセルを購入するため、情報を集めたり、展示場などに出向いて選んだりする ’ラン活 ’が...
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カーナビが古く車は海走る

今の愛車は十年以上も載っており、カーナビも当初ついていたままになっている。 普段は、買い物中心の使い方をしているので、困ることはない。 しかし、たまに遠出をしたときは、ドギマギする事態にぶつかる。 ある時、勝手知...
川柳徒然草

一言が多過ぎいつも渦の中

一言が多すぎると、周囲から浮き上がってしまう。 一言が多い人には故意に発言する場合と、無意識に発言してしまう二つのパターンがあるようだ。 故意型の人は、相手に不快な思いをさせることを意識して発言するタイプであり、計算さ...
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刀折れ矢尽き果てて泣き落とし

刀折れ矢尽きて、戦う手段をすっかり使い果たしてしまうと、残るは泣き落としである。 もっとも、『徒然草』80段には「武器を使い果たし、矢が尽きても、最後まで降参することなく、気持ちよく死んだ後に、初めて勇者と言われるようになる...
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油断大敵チャンスがピンチ連れてくる

砂糖は、塩を少し混ぜることによってより強い甘さを出すことができる。 チャンスだって、少しピンチの要素がある方が、大きなチャンスに見えるのかもしれない。 まさに「好事魔多し」である。 とかくよいことや、うますぎる話には、邪...
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聞えよがしに鏡に向かい愚痴こぼす

’愚痴’とは、こぼすことによって状況が好転する見込みもないのに、くどくどと嘆くことを意味する。 ’聞えよがし’とは、‘聞こえよ’ +‘かし’ であり、‘聞こえよ’は‘聞こえる’ の命令形、‘かし’ は,古語の念を押したり,表現を強め...
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長いものに巻かれておけば能天気

「長いものには巻かれろ」の精神は、日本人の特徴だと言われる。 長いものには巻かれろ、は、強い権力を持つ者や、強大な勢力を持つ者には、敵対せず傘下に入って従っておいたほうがよい、といった処世術を表す言い回しである。 日本人は争い...
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