川柳徒然草

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軽はずみなことはよせよと屋台酒

屋台では、あまり深刻な相談事は出ない。 したがって、アドバイスも気楽なものになる。 「まあまあ」か「軽はずみはよせ」程度のもので済む。 軽はずみとは、よく考えないで行動したり、ものを言ったりすることであり、言動の軽々しい...
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弘法は字の誤りに筆を投げ

「弘法も筆の誤り」ということわざがある。 弘法大師は、日本の書道史上の最も優れた、平安時代初期の‘三筆’の一人である。 平安時代末期の『今昔物語集』巻十一の第九話に「亦、応天門ノ額打付テ後、是ヲ見ルニ、初ノ字ノ点既ニ落失タリ」...
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オセロでもむきになるので嫌われる

オセロだって、負けるのは嫌だからついむきになってしまう。 オセロゲームは、日本で考案され世界に普及したゲームである。 元々、19世紀にイギリスで考案されたリバーシというゲームを、ボードゲーム研究家・長谷川五郎氏が、19...
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酔うほどに野性がにやり顔を出す

酔うと、隠れていた人間性が顔を出す。 泣き上戸とか笑い上戸程度であれば、周囲にあまり迷惑はかけない。 やたら説教をする人がいる。 本人は親切で言っているのだろうが、自分でも気が付いていることを繰り返し指摘されると、いい気...
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良心が少し有るので野に下る

野に下がる、は‘やに下る’と読む。 下野(げや)する、と同じ意味だ。 野を‘や’と読むのは、野という文字がもともとは朝廷に対する民間の事を指していたからである。 したがって、野に下るということは、官職に就いていたものが退...
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胸のうち見透かすような仁王の目

仁王像と言えば、東大寺南大門の金剛力士像を思い出す。 運慶と快慶が造った2体の仁王像は、門の真ん中に立つと、どちらの仁王像からも睨まれているように配置されている。 ’仁王’は二体で一対ということから、二王(仁王)と呼ば...
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都合が悪いことは上手に物忘れ

物忘れでも、認知症によるものと老化によるものでは根本的に違っている。 老化による物忘れは、体験の一部を忘れるが、認知症の場合は体験そのものを忘れる。 老化の場合、忘れたことを自覚しており、ヒントを与えると思い出せるが、認知症の...
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削れるものはみんな削って骨の髄

自分を犠牲にするほど熱心に仕事に打ち込むさま、または、体がやせるほど苦心・苦労することを‘骨身を削る’という。 「古人刻苦光明必ず盛大なり」という言葉がある。 中国・宗時代の禅僧・慈明禅師が『禅関策進』に残している言葉だ。 ...
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花ひとひら添えてサラダに笑みこぼれ

朝のサラダに、花弁がひとひら添えられているとほっこりとする。 サラダに混ぜられているのだから、食べても安全だろうとそっと口にしてみる。 一片の花だから、ほとんど味は感じない。 最近はエディブルフラワーということで...
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閉店セール良心置いて踊り込む

流通業にとって、厳しい状況が続き、小売店や飲食店の店じまい情報が溢れている。 小売店が閉店する場合、お決まりの閉店セールがある。 一般的に、小売店で一番売れるのは‘開店セール’、二番目に売れるのは‘閉店セール’といわれ...
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