川柳徒然草

川柳徒然草

太平を当たり前だと平和ボケ

歴史的にみても、永遠の平和などありえない。 わが国は世界を相手にして戦った無謀な戦争体験を経て、すでに七十年以上たった。 その間、幸いにも大きな戦争に、直接巻き込まれることもなく、’太平’の世を過ごしてきた。 ...
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鷹のひな俺はタカだという目つき

孵ったばかりの、鷹の雛を見た。まだ充分羽根も生えてないが、近づいてくるカメラの気配に威嚇をする目つきは、充分鷹の目だった。 まだ巣の中にいる鷹の雛は、’巣鷹’と言って、これを捕えて鷹狩用に飼育した。巣立ち前後の雛は人になれやすく,野...
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ねじれ頭の釘で真っ直ぐ打ち込めぬ

くぎを真っすぐ打つのは、意外に難しい。 金づちは、平らな面を使う。丸くなっている方は、最後にしっかり、釘の頭を打ち込むためのものだ。 叩き方は、ひじから手首までは出来るだけ動かさずに、手首のスナップを利かせて使う。 金槌...
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裏ばかり読んで表をつい忘れ

表があれば、必ず裏がある。世の中のすべてがそうだと思う。裏から見ると、異なる姿が見えてくる。それが真なのかどうかは、定かではない。 デジタル大辞泉で「裏」の項目を見たら面白いというか、なるほどという解説がしてあった。最初に掲げられて...
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渡る世間鬼が時々顔を出す

’渡る世間に鬼はない’ということわざがある。 世の中は殺伐としていて、無慈悲な人ばかりであるようにも思われがちだが、実際のところは鬼のような無情の者ばかりではなく、情け深い優しい人だってたくさんいる、ということを表している。 ...
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余生とは言えぬやりたいことばかり

人生も終盤近くなると、余生を楽しむという言葉を耳にすることが多くなる。 余生とは、盛りの時期を過ぎた残りの生涯とか、残された人生という意味だという。 この言葉には、人生の残りをのんびり過ごしてゆくような響きがある。 ...
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作兵衛が記憶を創る炭鉱(ヤマ)のまち

日本で初めて、ユネスコ記憶遺産(世界の記憶)の登録を受けた 山本作兵衛は、福岡県出身の炭鉱労働者、炭鉱記録画家である。 筑豊各地で働きながら、日記や手帳に炭鉱の記録を残し、60代半ばから「子や孫に炭鉱(ヤマ)の生活や人情を残したい」...
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まあまあの呪文で埋まる浅い溝

’まあまあ’は、便利な言葉であり不思議な言葉である。 十分ではないが、一応は満足できる状態を示す場合がある。‘そこそこ’の評価を与えている場合だ。 十点ではないが、七点くらいはありそうだ。 儲かりまっか?の問いに...
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内弁慶七人の敵避けて逃げ

内弁慶と言われる人のことは、結構多く耳にする。 能力等に自信がなく、自己肯定感の弱い人は、家の外で明確な自己主張ができない。 その反動として、家族など身内などのごく親しい相手に対しては威圧的に接するようになる。 自分を良...
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モナ・リザは能面に似た笑みを見せ

モナ・リザ は、不思議な表情を見せている。 能面に比定されることも多い。 能面は、'曖昧な表情' や '非対称な作り' が、演者の表現と結びつくことで多様な表情が浮かび上がってくる。 ‘曖昧な表情’は、あらゆる'...
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