川柳徒然草

川柳徒然草

母に歩幅合わせて時が長くなり

歩行速度は筋肉の衰えなどから、年をとるにつれて徐々に遅くなる。100Mを歩く時間を測定したデータによれば、 20.30代80秒以内 40代 80~85秒 50代 85~97秒 60代 97~103秒 70代以上 103~111秒...
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連絡は無くて心配有って心配

「便りが無いのは良い知らせ」ということわざがある。 もともとは、海外のことわざで「No news is good news.」からきている。 久しぶりに親に電話でもすると、いきなり「なにかあった?」と言われ、「なにもな...
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ミニ碁盤持って碁敵お見舞いに

入院見舞いは、なかなか気を遣う。 まだ十分に回復してないときは、お菓子とか花を持参し、多少言葉を交わしたくらいで済む。 しかし、回復期のお見舞いとなると、相手は退屈しきっており、時間をつぶす相手をすることが見舞客に一番期待され...
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ぽっくりを願いながらの不養生

ぽっくり願望が強くなったのは、昭和47年、有吉佐和子が「恍惚の人」で認知症の高齢者を描いて以来である。当時日本の平均寿命は男性が69歳、女性が74歳。高齢者化率はわずか約7%だった。それから約50年たって、2019年の日本人の平均寿命は、...
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そば茶屋は見ごろの花も値に含め

花の名所は、時期になればどこも車でごった返す。特に、峠から見下ろす桜の花の群れなどは、これぞ日本の原風景と感じさせられる。周辺の若葉色の中に、ピンクの塊が浮かんでいるさまは圧巻だ。 名所として有名な場所には、大体軽食の店がある。そば...
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エッシャーに空間感覚狂わされ

エッシャーは、だまし絵で有名である。 上から下へ落ちていたはずの滝が,いつの間にか下から上に流れているという『滝』や、いつまでたっても元の場所に出てくる回廊などを見ていると、時間と空間が混乱してしまう。 エッシャーの絵は、無限...
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ビフォーアフター別人になるかがみ前

かがみは不思議な力を持っている。 古代の遺跡から出てくるかがみは、いずれも祭祀に利用されて、神と人との交信の役割を持っていたらしい。 多くの神社のご神体も、鏡である。 古代から人は、鏡に神秘的な力を感じているのだろう。 ...
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立ち位置は変えぬが周りは大変わり

’立ち位置’という言葉がある。 元々は舞台用語であり、舞台上で役者が立つ位置のことで、大道具や相手役との関係で決まる。 全体の中の位置づけやポジション、全体の中で演じている役割や、期待されている機能や効果などを、幅広く指す言い...
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豊かさを見つけ苦労がまた増える

豊かさには物理的なレベルの豊かさと、精神的なレベルでの豊かさがある。 これからは、物の豊かさより心の豊かさを求めるべきである、とよく語られる。 しかし、松下幸之助は「神ならばいざしらず、人間であるかぎり、心の豊かさとともに物の...
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真っすぐに生きるといつも気がもめる

『老子』に「曲則全」(曲がれば即ちまったし)と言う言葉がある。 曲がった木は実用にならない。 そのため、伐採を免れ樹木としての生を全うすることができる、という意味である。 『老子』の哲学を、もつとも端的に語っている言葉の...
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