川柳徒然草

鮮やかに咲いた花ほど先に枯れ

春になると、一斉に花が咲き始めて、散歩が一段と他の楽しくなる。 早く咲いた花ほどより鮮やかに見えるのは、周りに比較するものが何もないためだろう。 当然、早く咲いた花ほど早く刈れる。 花によって、‘枯れる’という表...
川柳徒然草

活断層が都市の虚構を揺り崩す

日本は、自然災害が多い国だ。 中でも、人体に感じる有感地震の回数は年に1,100回以上で、これは1日あたり3~4回の割合になる。 日本では、世界で起きる地震の10~15%が発生しており、マグニチュード6.0以上の大地震に絞れば...
川柳徒然草

スタートはしたがゴールは知らぬまま

人生には、望むか否かに関わらず一斉にスタートさせられるケースがいくつか存在する。まず、出生によって人生のスタートを切らされる。学校生活も、その年齢に達したら一斉にスタートである。定年というのも、無理にでも第二の人生へのスタートを切ることに...
川柳徒然草

釣った鯛自慢話を添えて来る

釣り好きの友達がいると、時々釣りたての魚をいただくことができるのでありがたい。 刺身にして、じっくり晩酌を楽しみ、後日、おいしかったと礼を言えば、すっかり満足してもらえる。 釣り好きのことで、作家の開高健が『オーパ!』...
川柳徒然草

頑張らなくてよいと言われて奮起する

「頑張らなくてよいのですよ」と、東北大震災の被災地で、瀬戸内寂聴さんが話していた。我慢強いのは美徳だが、我慢は十分しているから、これ以上頑張らなくてよいのですよ。言いたいことがあれば、ちゃんと口に出して良いのです、という内容だった。 ...
川柳徒然草

ぬるま湯にすっかり馴染みゆで蛙

カエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出す。 常温の水に入れて徐々に水温を上げていくとのんびりしてしまい、逃げ出すタイミングを失って、最後には死んでしまう。 ゆでガエルの法則という。 アメリカのグレゴリー・ベイトソン...
川柳徒然草

手一本絞めて消え去る蚊の命

蚊のメスは、産卵の栄養を得るために血を吸う。産卵は4~5回である。したがって、血を吸うのも一生に4~5回のみであり、同じ蚊が一晩に何度も吸血することはない。 蚊に刺されそうなときに叩くと、蚊は死にそうになった体験とその人の匂いを結び...
川柳徒然草

痩せる気は無いがすねだけ細くなる

年齢を重ねるごとに、脛が細くなっていく気がする。 相当かじられたせいかなと思い、子育てに関連のありそうなことわざを調べてみた。 「子故に泣けど子が無くて泣く人は無し」というのが有った。 子供を持たなければ寂しいが、子供の...
川柳徒然草

相談は苦味の利いた友が良い

ケンブリッジ大学の研究によると、いつでもすぐに問題を解決できる人やあまり悩みに囚われない人、長期間グズグズと悩まない人は、あえて‘苦手な人’に頼ることがとても上手であるという。 人は、‘大丈夫だよ’とか‘悩むことないよ’と、...
川柳徒然草

欠点はどっさりあるがいい人だ

芥川龍之介の『侏儒の言葉』の中に、「好人物は何よりも先に天上の神に似たものである。 第一に歓喜を語るのに好い。 第二に不平を訴えるのに好い。 第三に――いてもいないでも好い」という文がある。 この文書には少し前の部...
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