’愚痴’とは、こぼすことによって状況が好転する見込みもないのに、くどくどと嘆くことを意味する。
’聞えよがし’とは、‘聞こえよ’ +‘かし’ であり、‘聞こえよ’は‘聞こえる’ の命令形、‘かし’ は,古語の念を押したり,表現を強めたりする終助詞である。
意味は、悪口や皮肉などをわざと聞こえるように話すことだ。
聞えよがしに愚痴をこぼすとは、愚痴を聞いてくれという強い意志が込められている。
多かれ少なかれ、人は様々な人間関係に対して、ストレスや不平不満を抱えている。
どうにもならないとわかっていながら、愚痴はつい出てくる。
しかし、こぼす際には時と場合をわきまえる必要がある。
愚痴をこぼす、最大の理由はストレス解消だろう。
自分ひとりでは解消できないストレスや、抱えきれない不満を人に打ち明ければ、大抵の場合は心が軽くなる。
しかし、愚痴る本人は、自分の心の中に秘めておけなくなり発散するのだろうが、愚痴られる方は迷惑である。
逆にストレスの種になりかねない。
その点、鏡が相手だと都合がよい。
聞えよがしにこぼした愚痴が、うまく自分のストレス開放に結びつけば好都合だ。
最近は、愚痴を聞いてくれるアプリもできているそうだ。
スマホに向かって愚痴をこぼせば、上手にガス抜きができるし、他人に迷惑の押し売りをしなくて済むから、ありがたい。