核心に迫られふいに口閉ざす

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ビジネスの場では、交渉事はつきものである。

相互にかけひきを駆使して、自分に有利な結果に導こうとする。

交渉が核心に迫ると、ふと口を閉ざすことがある。

都合の悪いことや、追及されたくないことを問い詰められ、相手がその事実をどこまで知っているかを確認しておきたくなって口を閉ざす。

口を閉ざすということは、なにか考え事をしているか、なにか選択を迷っているときだろう。

「知っていることを話して楽になりたい」「心の中にあることを早く話してしまいたい」という気持ちの裏返しでもある。

今にも口から出そうな言葉を、抑えているときにも口を閉ざすようだ。

欧米人は額(ひたい)に特徴があらわれやすいと言われている。

一方で、日本人は「口元」にそのときの感情や心理があらわれやすい人種であると言われる。

相手に対してネガティブな感情を抱いている場合は、相手から視線を外し、口を横真一文字に固く閉じる。

脳の中層にある大脳辺縁系など本能の中枢から来る指令は、恐怖や脅威から身を守る行動を司っている。

ストレスや不安が大きくなり、恐怖や脅威を感じ始めると、本能的に、弱い部分である口を守ろうとして表情に出るのだろう。

戦略的に敵を知るという、ということが大切だが、その一環として、口元の観察も大いに役立ちそうである。

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