親切が過ぎてすっかり怪しまれ

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「親切」の‘親’は親しいとか、身近に接するという意味である。

‘切’は、心からとかひたすら強くといった意味を含む。

したがって、身近に寄り添い、行き届くようにすることが「親切」である。

思いいれが深く、切実であることでは「深切」という漢字が用いられ、昔はこちらの方が常用されていた。

文化庁が定期的行っている「国語に関する世論調査」を見ると、おもしろい結果があった。

「情けは人の為ならず」ということわざがあるが、人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、が正しい意味である。

「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」と、「人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない」の、どちらの意味だと思うかを尋ねている。

結果は、「自分のためになる」が、平成12年 47.2% 平成22年 45.8%である。

「その人のためにならない」は、平成12年 48.7% 平成22年 45.7%となっている。

また、年代別に見ると,60歳以上を除く全ての年代で,本来の意味とは違う「ためにならない」を選んだ人の割合が多かった。

結構、情けは人のためにならないと思われているようだ。

本来の親切とは、相手の身になって、その人のために何かをすることであり、思いやりをもって人のためにつくすことだろう。

相手の気持ちに、どう寄り添うことができるかが大切なのだ。

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