方言が流れる町の温かさ

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テレビ・ラジオの影響により、ほぼ標準語が日本全国に浸透し、各地の方言は衰退や変容を余儀なくされている。

しかし、標準語を共通語と言い換える動きや、積極的に方言を守るための動きも起こっており、方言の見直しも行われている。

方言の発生は、数千年前の弥生時代にさかのぼると言われている。

また東西で違いがあり、万葉集には新潟と静岡を結ぶ線で、言葉に違いがあるという研究報告もある。

今日でも、断定を表す「~だ」や、打ち消しを表す「~ない」は、東西で大きな特徴があるようだ。

「今日は晴れじゃ」「雨は降らん」という、「~じゃ」や「~ん」という文法的特徴は、近畿、中国、四国、九州などの西日本地域で広く分布している。

一方、標準語の「~だ」「~ない」などは、東日本で広く用いられる。

これは、共通語のもとになった江戸語が、もともと東日本の方言に属していたかららしい。

方言使用に関する実験で、アクセントによって意味が変わる’飴と雨’を参加者に聞かせた実験がある。

東京方言使用者の脳は左半球に優位な反応を示したが、東北地方南部方言使用者の脳は左右同程度の反応を示すことが明らかになった。

つまり、同一言語を話していても、生まれ育った地域の方言によって脳の役割分担が異なっているということだ。

方言に温かさを感じるのは、うまれ育った環境の影響だろう。

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