街を歩いていて、後ろから急に先生と呼ばれると、ドキッとすると同時に背筋がピンと伸びる。
どうやら人間は緊張すると、背筋が伸び姿勢を正す気持ちになるらしい。
ハーバード大学で、被験者を「堂々とした姿勢(A)」と「縮こまった姿勢(B)」の2つに分けて研究を行った。
被験者の唾液を調べたところ、Aの群は、決断力、積極性、攻撃性、負けず嫌いなどに関係するホルモン‘テストステロン’の増加が、Bの群より顕著だった。
また、Aの群はストレスホルモンである‘コルチゾール’が低下していた。
つまりストレスへの耐性が高まっていることになる。
姿勢を良くすることは、気分を良くして幸福感と生産性を高める最もシンプルな方法である。
コロンビア大学とハーバード大学の共同研究チームは、開放的で胸を張った姿勢の人はパワーが強く、リスクを求める傾向が強いことを確認した。
その後の研究で、背筋がピンと伸びた姿勢の人の方が、ポジティブな記憶や考えを記憶する能力も高くなることも明らかになっている。
さらに、背筋を伸ばして座るだけで、ストレス耐性を促すことになり、気分が高揚することも観察されている。背筋を伸ばすと、脳が覚醒し、情報処理に必要な短期的な記憶力などが高まるようだ。
「できるようになるまで、できるふりをしなさい」というアドバイスがあるが、背筋を伸ばしてポジティブに生きていきたいものだ。