幼児が、酸っぱいものを食べた時に見せる‘酸っぱ顔’はとてもかわいらしい。
これが、自分の孫だったら、ジイジやバアバには、たまらない‘幸せ’だろう。
人間は酸っぱいものを食べると、身体によくない危険な毒のようなものと感じるらしい。
‘酸っぱさ’の原因の代表的なものは、‘腐ったもの’である。
細菌などの微生物が物を腐らせるときに、‘酸’が発生される。
これが、酸っぱいの元である。
その酸を中和して洗い流すために、唾液腺を刺激して唾液分泌を促し、唾液を口の中に溜める。
そのため酸味を口にすると、無意識のうちに口をすぼめた独特の表情になる。
‘酸っぱ顔’は、腐ったものを食べないようにするために、乳児の時から備わっている本能的なものらしい。
人間は、味覚の「甘み」や「うま味」には好意的だが「酸味」に対しては拒否する態度を取る、らしい。
どうやら‘酸味’とは‘腐ったもの’と、無意識にとらえているようだ。
ところで、‘夏みかん’の実がなるのは秋から冬にかけた時期である。
しかし、この時点では酸味が強く食べることができない。
そのため、木につけたまま春から夏まで待って完熟させて、甘みを持たせる。
真冬に、たわわに実を付けた’夏’ミカンを見るのは、このためである。
しかし、酸っぱい。
この酸っぱさを簡単にとるには、電子レンジで30秒ほど加熱すればよいらしい。
ただし、孫の‘酸っぱ顔‘を期待する場合はべつだ。