思い出の陰の部分は切って捨て

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嫌な思い出というのはなかなか忘れられない。

‘思い出’とその時の‘感情’が、結びついたまま‘記憶’されてしまっているからだ。

感情に関する記憶は、記憶を維持する能力との結びつきが強く忘れづらい。

したがって嫌な思い出は、思い出すたび嫌な気持ちになる‘循環回路’に陥ってしまう。

‘記憶’は、‘覚える・維持する・思い出す’の3ステップによって構成されている。

嫌な思い出を、後悔や反省を伴って、頭の中で繰り返し再生していないだろうか。

際限なく考え続けることを‘反芻’という。

ある出来事を反芻していると、過去の似たような場面の記憶がよみがえり、その時の感情もよみがえる。

何時までも、いやな気持から逃れられない。

東京大学大学院薬学系研究科の松木則夫教授のグループ研究報告によれば、‘恐怖記憶’を思い出した直後にアルコールを投与すると、恐怖記憶が強められることが分かった

嫌な出来事を忘れようとしてやけ酒を飲み憂さ晴らしするが、翌日には忘れようとした嫌な記憶が強く残ることになる。

「嫌なことを忘れるためには、早い段階で、酒を飲まずに楽しい記憶で上書きすることが良いのではないか」と松木教授は話している。

‘忘れる’ことは、恐怖感や意識を分散させて、いやな記憶を薄める。

‘忘れる能力が高い人’は、嫌な思い出を切り離すことができる人であり、ストレスに対する耐性も強い。

いやな思い出は忘れよう。

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