川柳徒然草

透明な水には毒がよく溶ける

「#水清くして魚棲まず」ということわざがある。 「漢書」「宋名臣言行録」に出てくる文章では、「水至って清ければ、則ち魚なし。 人至って察なれば則ち徒なし」となっている。 あまりにもきれいな水には魚が住めないし、賢くて潔白...
川柳徒然草

建前にこだわり本音出しそびれ

いわゆる日本人論の中で、建前と本音の使い分けが挙げられる。 日本人は建て前ばかりで本音を表さない、というのである。 果たして、日本人は建前だけで交渉しているのだろうか? 本音を出さないままで、交渉などできるのだろうか。 ...
川柳徒然草

諸行無常変化を受け入れ生きてゆく

方丈記の冒頭は、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とある。仏教の諸行無常を表している。‘諸行’とは、因縁によって起こるこの世の現象を指す。‘無常’とは、一切は常に変化し、不変のものはないという意味である。 平家物語...
川柳徒然草

カラス鳴き犬吠え掛かる朝帰り

朝帰りをしていたら、街中のごみ漁りに出かける烏の鳴き声や、犬の吠え声に驚かされる。 カラスの鳴き声を耳にすると、「月落ち烏啼いて 霜天に満つ」という漢詩が頭に浮かぶ。 この『楓橋夜泊』は、唐の詩人・張継が、蘇州の楓橋という橋の...
川柳徒然草

口達者手足も達者で鼻つまみ

社会に何らかの居場所を見つけ、元気に活動している高齢者は多い。 永年の経験に裏打ちされた豊富な知識は、信頼され尊重されている。 しかし、日本の高齢者は切れやすいと言われている。 労働への意識の違いが、根底にあるのではない...
川柳徒然草

屋根覆うブル-シートに草萌える

近年は、大型の自然災害が増えている。 テレビのニュースを見ていると、災害から日が経っているにもかかわらず、いまだにブルーシートに覆われた屋根姿が映し出される。 被災から数年たつと、シートの上には土が積り、春になれば草が芽吹いて...
川柳徒然草

欲みんな捨ててもぬけの殻になり

’欲’とは、何かを欲しいと思う心であり、生理的・本能的なレベルのものから、精神的・社会的な高次なものまで含まれる。 心の働きや行動を決定する際に重要な役割をもつと考えられている。 仏教では、欲そのものは人間に本能的に具わってい...
川柳徒然草

音信不通良い便りだと思いたい

「便りが無いのは良い便り」ということわざがある。 離れて暮らす肉親や知人から何も便りがない時に、問題があれば何か言ってくるはずだから、手紙や知らせが何もないことは、むしろ無事に過ごしている証拠に違いないと勝手に思い込む。 そし...
川柳徒然草

手術無事終えて生命線を見る

今年も一週間ほど入院して、手術を受けた。 最近は、続けざまに入院手術を受けており、病院食も苦にならなくなった。 今回は尿管結石だから、生命に直結するような大変な手術ではない。 それでも手術前に、麻酔の事や輸血のことなどで...
川柳徒然草

これ以上もう譲れない徳俵

相撲は、20俵の‘たわら’で円形の土俵を作っており、その中で勝負する。 20俵のうち,東西南北の4俵は、普通の俵より俵の厚さ分だけ外側にずらしてある。 かつて、相撲は屋外で行われていたので、雨水を流し出すために取りはずしてあっ...
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