乱雑な部屋にひと筋獣道

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部屋が乱雑なのは、心が乱れている証だととらえられている。

しかし、アインシュタインやパブロ・ピカソは部屋が汚いことで有名だ。

物理学に’エントロピー増大の法則’というのがある。

「自然(世界)は、時間とともに秩序から無秩序という方向に進む」というものである。

簡単に言うと、片付いている部屋は秩序ある状態であり、エントロピーが小さい。

一方、乱雑な部屋は無秩序な状態であり、エントロピーが大きいことになる。

すなわち、整理整頓された部屋でも、そのまま自然に任せておくと、だんだん乱雑になる。

勝手に整理されることはありえない、ということだ。

清潔な環境が、人々に良いことをするように導くことは研究の結果分かっている。

ミネソタ大学の心理学者キャスリン・フォースと彼女の仲間の研究者が、汚い部屋が人に与える影響 について調査した。

すると汚い部屋の参加者が出したアイデアはきれいな部屋の参加者よりも、より創造的で興味深いと評価された。

これは、散らかった環境がクリエイティブな思考を促進して、新しいアイデアを刺激したと考えられている。

その結果キャスリン・フォースは、無秩序な環境は、伝統からの脱却を促し、新鮮な洞察を生み出すことができるようだ、と結論付けた。

しかし、芸術家などの天才的な感性が問われる職業以外には、通用しない結論かもしれない。

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