立ち位置は変えぬが周りは大変わり

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’立ち位置’という言葉がある。

元々は舞台用語であり、舞台上で役者が立つ位置のことで、大道具や相手役との関係で決まる。

全体の中の位置づけやポジション、全体の中で演じている役割や、期待されている機能や効果などを、幅広く指す言い回しとして使われている。

世の中には、自分の立ち位置に固執して変えようとしない人がいる。

しかし、社会は日々変化している。

原子レベルで観察すれば、全物質だって変化している。

古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、「万物は流転する」と言っている。

この世の中に永遠に変わらないものなんてないのだ。

変化している環境に対応できなけなければ、取り残されるのは当然だろう。

臨済禅師の言葉に、「随処に主と作れば、立処皆な真なり」がある。

どこへ行っても主体性を失わず主人公になれ。

そうすればその人の行動には間違いはない。

立ち位置を間違えるなということである。

環境が変化している以上、そこで主となる立ち位置は変化するのが当然だ。

’不易流行’は、松尾芭蕉が提唱した俳諧の理念である。

いつまでも変化しない本質的なものは忘れず、変化を重ねているものを取り入れていくことの大切さを語っている。

心理学者のアドラーは、人は死ぬ2,3日前までは変わることができると言っている。

変われないのは、変わりたくないという自分の気持ちがさせているだけなのだ。

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