バランスを少し崩すと動き出す

この記事は約2分で読めます。

バランスが取れると言うと、何か都合が良いことのように聞こえる。
バランスが取れなくなったときは、平衡に近づけるように動くことが必要だが、一般的な世界では、完全にバランスが取れている状態は、動きが無い状態である。
振り子にしろ、弥次郎兵衛にしろ左右のバランスが取れると、動かなくなる。
指で突いて、バランスを崩すと、動き始める。

わが国の社会制度は、かなり硬直始めていると感じる。
社会の事象でも、何らかの動き(=変革)が求められる時は少しバランスを崩してやると、動き始めるのではなかろうか

人間関係でもそうだ。
対人関係に関する理論の1つに’バランス理論’というのがある。
ハイダー,F.が1958年に提唱した理論であり、自己(P)と他者(O)と事物(X)の関係性を扱うP-O-X理論とも言われる。
バランス理論においては、人間はバランスが取れた状態を好むものと考えている。
そのため、何かのバランスが崩れて不均衡が生じると、どうにかしてその状態を回復しようと試みるものだと考える。

具体的なケースとして、「好きな人が好きというものは好きになりやすい」「好きな人が嫌いというものは嫌いになりやすい」「嫌いな人が好きというものは嫌いになりやすい」というケースが挙げられている。

しかし、「バランスを取ったつもりで右顧左眄」しても仕方がない。
バランスを取るということは、微妙なバランス感覚が必要のようだ。

タイトルとURLをコピーしました