攻めて攻めて攻め抜いた末うっちゃられ

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相撲の「うっちゃり」は、土俵際の逆転技である。

土俵際まで寄られた、または土俵際で吊り出されそうになった力士が、体を捻って相手力士を土俵の外へ投げるものである。

ファンの好きな技でTOP3に入る人気の技だ。

大鵬が全盛だった昭和30年~40年前半まで、幕内の取組みで8番目に多い技だった。

しかし、今や1年に一回見られるかどうかという希少な技になっている。

その理由としては力士の大型化と共に、足腰の弱体化等の理由が挙げられている。

「『うっちゃり』はなぜ消えたのか」というタイトルの、相撲分析書まで出版されているほどだ。

‘打っちゃる’という言葉は、元々は、平安時代の古語「うちやる」が変化したことばで、「向こうの方へ移動させる」「そのままにして放っておく」の意味である。

江戸語(関東方言)から、‘打っちゃる’と訛り、ぎりぎりで何事かを逆転することを表現するようになった。

環太平洋大学短期大学の佐々木史之講師が、ハンドボールで逆転負けを喫した選手達の、心理構造について分析している。

逆転負けの原因については、「油断」が最も多く,次に「焦り」や「技術・戦術」,そして「ミス」,「過度な緊張」の6つの要素が挙げられた。

これらの6つの要素は、いずれも双方向の関係で「ミス」と関わっていた。

したがって、‘ミス’の原因を捉えることが重要だが、これには各選手の心理的な準備が必要ということだ。