「隣の芝生は青い」ということわざがあるが、隣の柿の実が熟していると、一段と美味そうに見える。
秋の果物と言えば、第一に柿が思い浮かぶ。
柿は日本の果物というイメージを持っている人が多いが、原産国は中国である。
しかし、日本でも10世紀頃にはすでに栽培されていたようだ。江戸時代に各地で改良されて、約1,000種類にも及ぶ品種が生まれている。
柿は古くから、防腐剤や防虫剤として染め物や塗り物にも使われ、日本人にとって非常に親しみのある果物である。
最近は海外でも人気が出てきて、日本語からそのまま「kaki」と表記する。
おいしい柿の見分け方は簡単だ。
まず‘ヘタ’を見る。
ヘタが隙間なくしっかりと果肉に張り付き、イキイキとした緑色でしっかりと4枚の葉が残っているものが良い。
‘色’は、オレンジ色が全体に濃いものは甘みが強い。
独特の暖かな色が、鮮やかに発色しているものは新鮮な証である。
果皮に白い細かい粉が出ているのは、水分蒸発を防ぐため柿自身が出す成分で、‘ブルーム’といい、これがついたものほど新鮮である。
つぎに、‘手に持ってみる’。
見た目以上に、ずっしりと重さを感じる柿を選ぶ。
軽く触ってみて柔らかすぎず、硬すぎず張りがあるものが良い。
形はいびつでなく整っているものを選ぶことだ。
柿の食べ頃は人によって違う。
シャキシャキ感を味わいながら食べる硬めの柿を好む人や、追熟が進んだトロトロの柿をスプーンで食べるのを好む人など、人それぞれである。
いよいよ秋も深まり、木のてっぺんに一つだけ残されている赤い柿の実を見ると、もうすぐ冬だなと思う。