微分積分なんて、学習する気はなかった。
高校時代に、数学が嫌いになっていたからだ。
大学で経済学の講義に、微分などがしょっちゅう出てくるので大変困った。
若い講師が、世界で一番きれいな数式だ、などと言いながらべらべらしゃべるのも気にくわなかった。
曲がりなりにも、単位が取れたので卒業はできたが、理解できないままだった。
社会生活を送るようになって、微分だの積分だのに厄介になったことはない。
データ分析などもたくさん手掛けたが、ここでも微分積分はほぼ出てこなかった。
釣銭だって、微分積分が理解できないので計算できなかった、なんていう場面には一度もなかった。
したがって、微分積分を知らないからということで、困った事態に追い込まれることはなかった。
なぜ、こんなに役に立たないものを学習させるのか、文部科学省の教育基準を疑った。
製品開発関連の本を読んでいたら、大学教授が面白おかしく、そして役に立つ微分積分のことを書いていた。
なんとなく興味が出てきたのと、数学をやり残していた気が有ったので、ユーチューブで高校数学からやり直した。
微分積分も、結構面白いものだと思ったし、使い方によっては大変役立つことが分かった。
でも、釣り銭の計算には必要ないことも再認識した。