戦争の原因の多くは、経済環境にある。
端的に言うと、食えるか食えないかということである。
生存のための、第一の欲求は食欲である。
戦争の多くは、食糧の分捕り合戦から始まっている。
食料の多くは、穀物を中心とした植物に依存し、植物は気候に依存している。
その気候は常に変動している。
天候不順等による原因で食糧不足になると、為政者は何とか食料を調達し、自分を頼っている民衆の食欲を満たそうとする。
食料調達のためには、食糧のある所に出かけなければならない。
それが、自分たちの縄張りを越え、よその縄張りを侵略することから、戦いがおきる。
歴史的にみても寒冷期には、社会が混乱し大きな戦いが起きている。
現代社会では地峡温暖化が騒がれているが、これはたかだか100年から200年のデータに基づくものであり、地球は長期的にみると寒冷期と温暖期を繰り返している。
2030年ごろからミニ氷河期に入るという学説もある。
近い未来に訪れる寒冷期に、食糧危機を乗り越える科学力が備わっているのだろうか。
日本は、戦争の無い時代が長く続いて、この平和が当たり前だと思っている。
しかし、気候変動は必ず起き、社会不安が起きる。
そのとき、戦争が始まらないとは言えない。
我々は、永遠の平和は無いという歴史的視点で、平和を考えなければならない。