今の時季、太宰府天満宮はそろそろ‘飛梅’が咲くころであり、たとえ雪が降っていても、間もなく春だなあ、という気になる。
例年であれば参道は、合格祈願の参拝客であふれている。
参拝客は必ず絵馬に願をかけ、絵馬掛け処に掛けて帰る。
絵馬の多くは、志望校への合格を願っているものだ。
大学名や高校名をはっきり書いているものもあるが、中にはいくつも列記しているものもある。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるだろう。
ハングルで書かれた絵馬もあるが、道真公もさすがにハングルは読めないだろう。
なぜなら、ハングルができたのは、道真公の死後500年以上経ってからだからだ。
狭い絵馬の中に、ぎっしり願を並べているものもある。
合格祈願に始まり、交通安全や健康祈願もあるが、彼が見つかりますように、なんていう願いごとまである。
絵馬は、なにかを祈願するときや、願いがかなったお礼として、神社に奉納するものであり、多くは絵が描かれた木の板のことである。
最近は、アニメやゲームのキャラクターに関わりがあるというので人気を呼び、参拝の記念に奉納してゆく’痛絵馬’というのがある。
特に願を掛けるでもなく、お礼でもない痛絵馬が並び、それを見ることが主目的で参拝客が集まっている。
‘聖地化’というそうだが、信仰心とはかかわりがなさそうだ。