ねずみ花火が浴衣美人を追い回す

川柳徒然草
この記事は約2分で読めます。

夏の夜には、夕涼みがてら花火を楽しんでいる姿が見られる。
この時期、花火セットはスーパーでもコンビニでも、かなり安価で手に入る。
近所の子供たちも集まって、楽しむ。

昔からの花火には情緒があるものが多いが、最近の花火は、音も光も華やかになっている。
けたたましい光や音をあげるものが、子供には人気があるようだ。

花火は紀元前3世紀頃の古代中国で、火薬の基本となる硝石が発見されてからつくられた。
大がかりな打ち上げ花火は、世界共通で人気が高いようだが、中でも日本の花火は断然手が込んでいて美しい。
1589年7月伊達正宗が観賞したという記録や、1613年8月イギリス国王の使者に徳川家康が花火を見せたという記録がある。

おもちゃの花火は、1659年に大和の国から江戸に出てきた弥兵衛(初代鍵屋)が、ワラの管の中に火薬を入れた初歩的なおもちゃ花火を考え売り出したのが始まりらしい。
江戸庶民に爆発的な人気を得たと言われている。

ねずみ花火は、花車とも呼ばれる。
着火すると推進力に任せ回転が始まるが、重心のバランスをずらしてあるため回転が安定しなくて、そこら中に火花を飛び散らしながら走り回る。

考案者が、どういうイメージであれを作り出したのか、不思議に思う。
ねずみ花火は、どこに行くのかわからないはずなのに、なぜか自分に向かって飛んでくるイメージがある。
若い女性は特に大げさに騒ぎまくるので、彼女たちを狙っているようにも見えてくる。
最後はパンッ!と軽く爆発して終わるが、この音が以外に大きいのにもびっくりする。

花火の最後は、線香花火で絞めることになる。
こよりに包んだ火薬の先端部分に火をつけると、パチパチと小さく音を立てて、松葉のような火花が飛び散る。
次第に火花の量が増え、それから徐々に火花の量が減って、最後には火の玉が出来てぽとりと落ちてしまう。
楽しくて高ぶった気持ちを落ち着けるのには、うってつけだ。
一瞬、詩人の気持ちが味わえる

小さな花火で、家族で楽しんでいる姿は、外国の映像でも見たことが無いので、日本固有の夏の楽しみ方かもしれない


タイトルとURLをコピーしました