相槌の「あいうえお」というのがあるそうだ。
‘あ’は、‘アリガタイとかアリガトウ’と、感謝の気持ちを込めた相槌である。
‘い’は、‘イエイエ’で、謙遜しながら相手の話を引き出す。
‘う’は‘ウンウン’であり、親しい間柄での同調を示し、うなづきを伴う。
‘え’は‘エッ’という驚きを込めた、相手に優越感を持たせる相槌である。
‘お’は‘オオ’という、’えっ‘よりもっと驚きを込めた同意を含めた相槌である。
相槌を打つのは難しい。
下手をすると、相手の気分を害してしまうことになる。
相槌は、話を聞いてないときや、誤魔化したい時にも多用される。
後ろめたいことがあるときに、あいまいな相槌を打っていると、つじつまが合わなくなり、結局ウソがばれてしまう。
「話し上手は相づちが9割」という本もあるが、話し上手は聞き上手と言われる。
周りにいる聞き上手と言われる人は、相槌を上手く使っているように見える。
’相槌のはひふへほ’を考えてみた。
‘は’は‘ハイハイ’である。
きちんとハイ、ハイと歯切れよく言ってもらうと、素直に同意してくれたと思うが、ハイハイと軽く続けられると聞き流されているようでむかっ腹がたつ。
‘ひ’は、‘ヒャー’だ。びっくりするほど驚いたつもりだろうが、少し大げさすぎて馬鹿にされたような気がする。
‘ふ’は‘フーンとかフンフン’だ。
フーンの場合、疑問をもって話を聞いているようであるが、フンフンとうなづかれると、半信半疑だなと思う。
‘へ’の場合は、‘ヘェ’だが、少しは同意してもらっているようだ。
‘ほ’は’ホウ‘である。
この場合は、内容を感心して聞いてもらっているようで、話し手としては気分がよい。
いずれにせよ、相槌は難しい。