手に余るわんぱくだから楽しみだ

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わんぱくという言葉には、少年の頃を思い出す不思議な響きがある。

わんぱくとは、特に男の子が言うことをきかず、暴れまわったり、いたずらをしたりすることである。

そういう子供のことや、その行為についてもわんぱくという。

わんぱくは、一説には関白の訛りであり、腕白はその当て字とも言われている。

江戸時代中期の書物にも、その記述がある。

どうやら、江戸市民の太閤秀吉好きが根底にあるらしい。

江戸時代後期の書物には、道理に合わぬことを表す「枉惑(おうわく)」という漢語が中世に「わやく」と訛った。

この「わやく」の音が小さな子供の騒ぐ声に似ていたので、子供がわがままを言う有様も「わやく」と言われるようになる。

やがて、それが「わんぱく」にかわったと説明されている。

「わやく」から、滅茶苦茶なことをさす「わや」の語も生まれ「仕事をわやにする」といった関西風の使い方もされるようになったようだ。

わんぱくでは、真っ先にマーク・トゥエインのトムソーヤを思い出す。

トムが、ハックルベルフィンたちと巻き起こす騒動と冒険の物語は今読んでもわくわくする。

マーク・トゥエインは前書きで、「かつて少年少女だった成人たちにも読んでほしい」と述べている。

’腕白’というのは、いつまでたっても大人の夢なのだろう。