ガラス張りの経営だから底が見え

この記事は約2分で読めます。

ガラス張りの経営が、正しい経営のあり方とされている。

本当にそうだろうか、疑問に思う。

なぜならどんな組織でも、表には出せない裏の部分または負の側面があるからだ。

ガラス張りの経営とは、経営者が考えている会社の方向性やビジョンなどを、日常的に社員に語り、かつ、会社の業績内容をオープンにすることによって、会社全体を一枚岩にしていくとされている。

しかし、夢ばかり聞かせるのであれば、それは色ガラス張りか、もっと言えばステンドグラス張りではないだろうか。

困難なことをぶちまけて、みんなの心が一つにできるのだろうか。

かえって先を読める従業員から、経営者の能力を見透かされる結果になりかねない。

経営はきれいごとだけでは済まされない。

経済が大混乱している今日、夢ばかり語っていてもこの困難は乗り切れない。

ましてや、愚痴に近い負け犬的情報を発信しても、害になるだけである。

経営情報を何でも開示するのではなく、選択した情報に絞るべきであり、結果的にそれは真の意味のガラス張りとは言えないはずだ。

その組織で置かれている立場が違えば、必要な情報も違ってくる。

沢山の情報を開示して、ばらばらの対策を取るのではない。

トップの戦略に合わせて絞り込んだ情報を開示して、そこに努力を集中するよう導くことが優先事項である。