「青いバラ」青といわれて青く見え

この記事は約1分で読めます。

青い色のバラは、20世紀までは存在しないとされていた。
したがって、青いバラの花言葉は「不可能」、「存在しないもの」だった。

しかし2002年、世界初、青色の色素が100%近く蓄積した青いバラが、サントリーによって作り出された
バイオテクノロジーの力により、パンジーの青色遺伝子を入れて、バラの中に、青色の色素を定着させることに成功したのだ。
サントリー ブルー ローズ アプローズ’と名付けられ、青いバラの花言葉は「夢かなう」となった。

博覧会に出品されたとニュースされたので、とても興味を持って見に行った。
しかし、ずいぶんがっかりした。
世界ではじめての‘青い’バラと言われているので、朝顔の青のような色を期待していたのだが、どう見ても薄紫色である。
それも、薄紫色が光に褪せたような、あまり美しい色とは思えない色だった。
それでも、‘青いバラ’と謳っているので‘青い’と思い込むことにした。

脳には、「なるべく少ない労力で、わかりやすくて安心できる的確な結論を出したい」という’節約的安定化原理’がある
少ない情報量でもできるだけ早く答えを見つけ出そうとすることである。
早とちりとしても現れるこれらのクセは、判断を速くし、危険を察知し、生命の存続のために必要な性質らしい

青いバラを青いと思い込むことは、人間であることの証明につながる行為だった。

タイトルとURLをコピーしました