肩書が取れて頭が低くなり

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「実るほど頭が下がる稲穂かな」という言葉がある。

しかし、穂の中身が充分に育っておらず中身がスカスカの場合、穂に重みがなく、頭を下げることもない。

見た目や肩書きだけ立派で中身が伴っていない小人物ほど謙虚さがなく、尊大に振る舞うという意味も込められている。

ノーベル賞を受賞した、吉野彰さんは’実る前は頭を垂れてはいかん’と言っている。

若い人はとんがって、シャキッとしなさい。

周りの人とぶつかったり喧嘩したりしながら、いい仕事や研究をしなさい、という意味である。

まだ十分な成果もあげてないにもかかわらず、周りの事ばかり気遣って自分の仕事や研究をおろそかにするのは、本末転倒だろう。

人は強い権限を持つと、指示を与える相手の能力を低く評価したり、成果を自分の指示によるものと考えて、自己評価を高めようとする。

これを、アメリカの心理学者デヴィット・キプニスは’ 権力の堕落’と呼んだ。

それなりの年になれば、頭も下がってくるとは思うが、どのあたりが‘それなり’なのかはわからない。

また、その時に実っているのかどうかも、自分では判然としない。

肩書のあるなしに関わらず、変に反り返ってみたり、へりくだったりしなければ、周りに不快感を与えないはずだ。

自然にふるまっておけばよいのかなと思っている。

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