欠点は克服したほうがいいのか、目をつぶり長所を伸ばすべきか、で悩んでいる人は多い。
文芸評論家・亀井勝一郎は「すべての欠点は長所にむすびついている」と言っている。
脳科学者・茂木 健一郎は「自分の最大の欠点のすぐそばに最大の長所がある」と言っている。
脳の資源は有限であるから、ある機能を使うということは別の機能が抑制される、ということらしい。
したがって、脳の回路がさまざまな機能で取り合いになっている。
なにか得意なことがあると、その近くに苦手なことがあるし、逆も真である。
苦手なことがあるということは、その分、回路の容量が開放されて、近くに得意なことがある可能性がある、ということである。
長所と短所は表裏一体と言われるが、実は隣りあわせなのだ。
「自分の最大の欠点の近くに最大の長所がある」「長所もいきすぎると短所になる」などと言われる所以である。
そう考えてみると、いわゆる欠点というものも、見方によっては長所になることが多い。
頑固⇔粘り強い、意志が固い
飽きっぽい⇔気分転換が早い、物事に拘らない
せっかち⇔行動が素早い
優柔不断⇔慎重
主体性がない⇔協調性が高い
無愛想⇔クール
等、挙げていけばきりがない。
自分をプラスの面から見るか、マイナスの面から見るかによって、長所になるか短所になるか分かれるのだろう。
折角なら、プラス面からみて、楽しく人生を送った方が良いはずだ。