お祝いやお見舞いに、花を贈ることが多い。
いただいた方も、素直に喜んで目立つ場所に飾る。
花を贈るときに、花言葉を添えておくと、思いやりの気持ちがぐっと深まる。
花言葉は、世界各地にあるようだが、日本で一般的に知られているのはヨーロッパ文化圏(=キリスト教文化圏)の花ことばである。
現在の花ことばは、19世紀初めごろのフランス人ラトゥールによって整理されたものが、もとになっている。
その命名手法は、その植物の外形や香り・色・生態といった植物の性質・特徴を言葉で表現しようとする観察重視の姿勢。
そして、西欧社会で草花が積み重ねてきた文化史的伝統を、一つの単語に凝縮して形容しようとする文化史重視の姿勢である。
こうして名付けられた花だが、場合によっては贈り主の想定とは 思いもつかぬ意味が込められていることが有る。
冬の寒さに負けず、小さく可憐な花を咲かすスノードロップは、一般的な花言葉は「希望」「慰め」となっている。
しかし、「あなたの死を望みます」という怖い意味があることは、知っておいたほうが良い。
秋の野山に咲く野草のひとつであるアザミは、全般的な花言葉は「独立」「厳格」だが、「復讐」「触れないで」という意味の花言葉も持っている。
花を贈るときは、せっかくの好意を誤解されないように、花言葉を調べておいた方がよさそうだ。