にごり眼で世間見るから薄暗い

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「目は心の窓である」とプラトンが言っている。

目を見ればその人がどのような人間なのかがわかる。

目は、心の‘構造’を表すと同時に、‘状態’も表している。

子供たちの目は、澄んでキラキラしている。それは、心が清らかだからである。

逆に、どんよりと濁り、暗い目をしている人がいる。

よく見ると、目が濁っているというよりも、目が光を失っている状態である。

そういう人は、周りに敵が多く居て住み心地が悪く、世の中が暗く感じているのだろう。

それは、心が汚れて曇っているため、現実世界に影を落とすからである。

脳が受け取る情報の9割以上は、目からとされている。

脳は、目から得た膨大な情報を常に取捨選択して、加工・補正を行う処理をしている。

老化によって脳が衰えてくると、脳の補正機能が衰え、視力も低下する。

目の機能が衰えてくると脳の補正機能が酷使されて、脳が疲れやすくなったり、記憶力や集中力の低下にもつながる。

高齢者を対象とした調査で、視力の良い人はそうでない人に比べて認知機能が高いという報告もある。

中国には‘老眼’のことを‘花眼(かげん)’という昔からの言い方がある。

中国語の‘花’には、‘ぼんやりしてはっきりしない’という意味があって、こちらの意味から来ているものと思う。

しかし、花の美しさ、やさしさが分かる年齢に達したという意味にもとらえられている。

こちらの方が親しみを感じる。