明日健診宴の隅の一人酒

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健康診断の受診率向上のため、厚生労働省も相当工夫しているようだ。

受診率向上を呼び掛けるため、各自治体向けに「明日から使えるナッジ理論」というパンフレットを出している。

ナッジ理論とは、ちょっとしたきっかけを与えて、行動を起こさせることである。

厚労省のパンフでは、これを‘EAST(Easy, Attractive, Social, Timely)’という言葉でまとめている。

‘Easy’“選ばなくていい”は、最強の選択肢ということで、お昼の定食の「本日のおすすめ」が人気であることが例に挙げられている。

‘Attractive’は、得る喜びよりも、失う痛みということで、‘1,000 円もらえるかもしれない’と思った瞬間にその 1,000 円を失うリスクを回避する行動をとるという、‘プロスペクト理論’を紹介している。

‘Social’は、みんな気になる、みんなの行動ということであり、「おはようございます」の挨拶はルールではないが、多くの人が自然に行っていることなどがその例とされている。

また、‘約束は守りたくなるのが、人の性’ということで、手帳は、備忘のためだけでなく自分に対する約束だとしている。

‘Timely’とは適切なタイミングで介入を行うことであり、‘要精密検査’と診断された時にすぐ医師が、ガン健診の予約を勧めることが効果的なようだ。

こうして、様々な方法で健康診断の受診を勧めているが、健康を自認している人ほど、健康診断はおっくうなもので、なるべく受けたくないと思っている。