帆掛け船次は鶴へと早変わり

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折り紙は、海外でも「ORIGAMI」と表記される。

折り紙は、和紙を手づから折り目正しく折り、心を込めて物を包み渡すという、‘折紙礼法’が基にある。

室町時代以降、600年以上の歴史を持つ日本の由緒正しき‘礼法’の一つとされる。

一般に普及したのは江戸時代初期と思われ、井原西鶴の「一昼夜独吟四千句」(1680年)が最古の文献とされている。

西鶴は、「一昼夜独吟四千句」の句の中で、儀礼用折り紙を題材とした句を読んでいる。『好色一代男』では、主人公の世之介が「比翼の鳥のかたち」をした「をり据え」をつくる場面があり、遊戯用折り紙のこととされている。「鶴」は江戸時代初期の作品であると考えられている。

折鶴のさまざまなバリエーションをまとめた本「秘伝千羽鶴折形」が、1797年(寛政9年)に刊行されている。

現在は、折り紙の持つ幾何学的な性質から、数学の一分野としても研究されている。

様々な’折り方’の基礎部分は、数学者の開発によるものがおおい。

「世界初の宇宙ヨット」と称され、2010年に宇宙に飛び出したソーラー電力セイル機「イカロス」の薄膜太陽電池の折り畳みに使われた’ミウラ折り’は、東大の三浦公亮教授によって考案されたものである。

折り紙は、構造物の収納・展開などの工学分野や、人工血管の折り畳みなど、医療分野でも応用され、単なる子供の遊びではなくなっている。