選挙のシーズンになると、多くの選挙事務所に飾られている‘だるま像’が映される。
だるまを飾るのは、厄除けや魔除けとするためか、祈願成就を目的としている。
祈願成就の場合、願いを込める時に、仏像と同じく「開眼(かいげん)」と呼び、魂を吹き込む作業が必要だ。
思い思いの願いを込めて、だるまの左目に墨筆で目を入れて‘半開眼’し、願い叶ったらもう片目を入れる‘満願’とすることである。
だるまの‘有効期限’は1年だ。
1年の間に両目が入れられたら、翌年には今までのだるまより大きなだるまにして、年々大きなだるまにしていく。
両目が入れられなかった場合は、1年が経てば寺社に納め、同じ大きさのだるまを新たに買って成就を願う。
願いが叶っていなくても、だるまに目を入れてあげたい、という気持ちがあれば、両目を描いて構わないようだ。
だるまも、最近では様々な色の着物を身に着けている。
黒いだるまは、‘商売繁盛’の意味が込められている。
黒字を招き、安定した金運を招く力があるといわれている。
黄色は穀物の実りの色であることから‘豊穣’を意味し、転じて‘金運上昇’である。
金色も、‘金運向上’である。
白は、‘受験合格’や‘目標達成’の意味が込められている。
赤いだるまは昔から使用されていた色で、‘魔除け効果’があると信じられており、病気や災難を妨げるための‘縁起物’として、最も古い歴史がある。