夏の風物詩、かき氷。暑い日に食べると、ひんやりとした甘さが体を冷やしてくれる。しかし、かき氷を食べるのは意外と難しい。積み木崩しのように、注意を払って食べなければ、器の外にこぼれてしまうことが多い。
かき氷は、平安時代から食べられている。清少納言の『枕草子』「あてなるもの」(上品なもの、良いもの)の段には「削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる」とある。金属製の器に氷を刃物で削った削り氷をいれ、蔓草の一種である甘葛(あまかづら)をかけて食べていたようだ。
かき氷が崩れやすい理由は、その構造にある。かき氷は、無数の氷の結晶が組み合わさってできており、非常にデリケートな構造をしている。そのため、強い力でかき混ぜたり、上から強く押さえつけたりすると、簡単に崩れてしまう。また、シロップやトッピングの量によっても、かき氷の安定性は大きく左右される。
しかし、かき氷を上手に食べるための方法も考えられている。
●正しいかき氷の食べ方
・器の選び方
かき氷を食べる際には、まず器の選び方が重要である。深さがあり、安定感のある器を選ぶことで、氷がこぼれにくくなる。また、持ちやすい形状の器を選ぶことで、食べる際の安定感が増す。
・食べ始める前の準備
かき氷を食べる前には、氷の表面を少し崩しておくと良い。これにより、最初の一口を取りやすくなり、氷が一気に崩れるのを防ぐことができる。特に、かき氷の表面が固まっている場合には、この準備が効果的である。
・中心から食べる
かき氷を食べる際には、中心から食べ始めるのがポイントである。中心部分を少しずつ崩しながら食べることで、氷が器の外にこぼれるのを防ぐことができる。また、中心から食べることで、かき氷全体のバランスが保たれやすくなる。
・スプーンの使い方
スプーンの使い方も重要である。スプーンを縦に使い、氷を少しずつ削るようにして食べることで、氷が飛び散るのを防ぐことができる。また、スプーンを使って氷を押さえつけることで、食べやすくなる。
・適度なスピードで食べる
かき氷を食べる際には、適度なスピードで食べることが大切である。あまりにも急いで食べると、氷がこぼれやすくなるため、ゆっくりと食べることを心がける。しかし、ゆっくり過ぎると氷が溶けてしまう。また、かき氷は冷たい食べ物であるため、急いで食べると頭が痛くなることがある。
●まとめ
かき氷を食べることは、単なる食事ではなく、一種の芸術と言えるかもしれない。積み木崩しのように、繊細な作業を楽しみながら、美味しいかき氷を味わいたい。
かき氷を上手に食べるためには、器の選び方、食べる前の準備、中心から食べること、スプーンの使い方、適度なスピードで食べることがポイントである。これらの秘訣を参考に、今年の夏は、こぼさずに美味しくかき氷を楽しもう。