東日本大震災からの復興支援として、’起き上がりこぼしプロジェクト’というのがあり、世界各地で活動していると知った。
起き上がりこぼしは、福島県会津地方に古くから伝わる縁起物であり、郷土玩具の一つである。
何度倒しても起き上がる事から「七転び八起き」の精神を表している。
縁起物として「無病息災」「家内安全」などを祈念するようだ。
会津地方では「家族が増えますように」という願いを込めて、家族の人数より1個多く購入する慣習もあるという。
起き上がりこぼしプロジェクトは、2011年・東日本大震災からの復興応援のひとつとして、2013年に世界的なデザイナー高田賢三が中心となって立ち上げられた。
「起き上がり小法師」に絵付けをすることで、被災者を応援したいというプロジェクトである。
俳優のアラン・ドロンやジャン・レノ、ファッションデザイナーのジャンポール・ゴルチエやコシノヒロコらが賛同し、思い思いの起き上がり小法師を作った。
また日本の漫画家も多数参加して、作品を提供している。
作品は、パリを始め世界各地を巡回し被災地の惨状を訴えている。
中には、チェルノブイリを抱えるウクライナでも開催され、大きな関心を持たれたようだ。
小さな小法師に、小さな善意を込めた作品が、世界中の人に大きな感動を与えているのは、素晴らしいことだ。