昔はむかし今ではタダのあんたでしょ

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「昔はよかった」という人は、いつの時代もいるらしい。
なつかしいという感情や過去を思い返す能力は、人間特有のものだと言われている。
人間の脳は、嫌な記憶には意識的な抑制がかるようになっているようだ。

しかも、自分にとって都合のよかった記憶は思い出す事自体が快感となるため、簡単に思い出す。
つまり、思い出は良い面が強調され美化されているのである。

昔ミトレス人は勇敢だった」という古代ギリシャのことわざがある。
昔のミトレス人は、勇敢な民で植民地もたくさん建設して裕福だった。
その後、贅沢のために没落したが、昔は良かったと言ってばかりいた

イギリス・サウサンプトン大学の研究グループの調査では、ノスタルジーは自伝的記憶の一形態であることが分かった。
ほとんどの人は、ノスタルジックな過去のストーリーの中で自分を主役に据えていた。
しかも多くの場合、そのテーマは救済とか克服に至る一連のシーンを伴っている。
望ましくない経験から始まり、最終的には良い結果に至るというストーリーの中のヒーローである。

ノスタルジックは‘悲観的な精神状態’と考えられていたが、実は‘楽観的な精神状態’をもたらしていた。
過去や現在の哀しみや孤独感から立ち直るのに役立つだけでなく、未来に起こる不幸に対する免疫や抵抗力がつくことも分かっている。

想い出の中に生きることも、それなりには意義のあることのようだ

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