食べ放題の店に行くと、あれも食べたい、これも食べたいと迷う。
「元を取ってやろう!」と頑張るが、食べたいものが全部食べられるはずもなく、いつも心残りがある。
さらに、食べ過ぎて後悔もしている。
では、なぜ食べ放題があんなに人気があるのだろうか。
端的に言うと、後悔よりも満腹感の方が勝り、食べ放題にまた行きたくなるのである。
食べ放題は、得なように感じるが本当にそうだろうか。
ドリンクバーを例にして、ざっと原価計算をしてみた。
通常、ドリンクバーではだいたい200~300円ぐらいの価格設定だが、原価はせいぜい5~15円程度である。
これで元を取ろうと思ったら、飲み物を20杯も30杯も飲まなければならない。
メニューにあるコーヒーの価格を見て、コーヒーを2杯も3杯も飲んだから、得したと思っていても、相手はしっかり利益を確保しているのである。
心理学的には、セルフコントロールが苦手な人は、食べ放題が好きとされている。
食べ放題は、経済的に質より量を求める人はもちろん、色々な物を沢山食べたいという好奇心を満たす要素もある。
しかし、ストレスを解消するために欲求のままに食べ続け、満腹感で欲求が満たされ、当面の満足を得る。
この繰り返しである。
食べ放題を楽しむのではなく、食事を楽しむように自分をセルフコントロールすることが大切だ。