表があれば、必ず裏がある。
世の中のすべてがそうだと思う。
裏から見ると、異なる姿が見えてくる。
それが真なのかどうかは、定かではない。
デジタル大辞泉で「裏」の項目を見たら面白いというか、なるほどという解説がしてあった。
最初に掲げられていたのは、「二面ある物の、表面と反対側の面」という、他の辞書と大差ない表現である。
興味深かったのは、そのあとに続いている解説だ。
まず、「表向きでない面。人の目にふれない面」というのがある。
また、「公表をはばかるような事情。隠されている事柄。内情」があり、さらに、「好ましくないことが表面に現れずに行われるところ」などが解説されている。
「何か有る期待を込めて裏を覗く」と思ってみても、意外に何もないことも多い。
しかし、ボーっとしていたら、「看板にある偽りが見抜けない」ということになって、大失敗をしてしまう。
株式投資の世界では、「人の行く裏に道あり花の山」という句が、黄金ルールのように言われているようだ。
’裏読み’や’深読み’は、政治やビジネスの現場ならば、それは危機管理能力のひとつである。
しかし、普段の生活であらゆる物事の裏を読もうとすると、裏の裏を読みすぎて、どちらが裏でどちらが表か混乱してしまい、終わりが無くなりストレスがたまってしまう。
適当なところで辞めるのが妥当だろう。