「後顧の憂い」という言葉があるが、‘未来への心配事がある’状況で使われている。
しかし、一寸先は闇であり、先のことはどうなるのかまったく予測できないことから、先のことを心配し過ぎて行動を起こさない人も見かける。
優柔不断とみられるが、慎重派ともみられる。
考えすぎる人は、傍から見れば些細なことも深刻に受け止めてしまいがちだ。
このような人は、ある出来事に遭遇したときに、とっさに湧き上がってくるネガティブな考え方に支配されている。
脳には、痛みの刺激や好き嫌いの感情を受け持つ、扁桃核というものがある。
扁桃核は、本能的に反応して嫌なものをどんどん記憶してしまうため、ネガティブな自動思考に陥りやすい。
つまり、考え過ぎの人は’自動思考’がネガティブな方向に作用する、扁桃核が強く働いていることになる。
考え過ぎの人は、決断・判断に深く関わる‘脳の前頭前野’を活性化させることが大切だ。
そのためには考えすぎて失敗を恐れ、引っ込み思案になったり、失敗して過度に落ち込んだりしないことだ。
失敗への恐れや落ち込みといったネガティブな思考を、ポジティブな正しい思考に変えることが望ましい。
ネガティブな思考しか知らなかったら、脳は妄想に流され、悩みは深刻化していくから、早く切り替えることがポイントになる。
「失敗は成功のもと」である。