手話で、楽しげに話している若者の姿を見かける。
その指が、まるで生き物のようにひらひらと舞って、楽しげな話の内容がこちらにも伝わってくるようだ。
手話は、主として聴覚障碍者の間で使われている。
「あいうえお…」の五十音、またはアルファベットをあらわす指文字と、「川」「犬」「歩く」「楽しい」などの、名詞、動詞、形容詞などが基本になって出来ている。
手や指、腕を使う手指動作だけでなく、顔の部位(視線、眉、頬、口、舌、首の傾き・振り、あごの引き・出しなど)が感情表現の他に、使役、命令、疑問文、条件節、理由節などの文法的意味を持っている。
世界で初めて手話が使われたのは、1760年、ド・レペ神父が世界初の聾唖学校であるパリ聾唖学校を設立してからである。
神父は聾学校生それぞれが使っていた個人的な手話(ホームサイン)を統合し発展させて、現在の形のもとを作り上げた。
1862年、江戸幕府によって派遣された第1回遣欧使節一行は、ヨーロッパの聾学校や盲学校を視察しており、障碍者に対する対応についても関心が有ったことがうかがえる。
1878年に古河太四郎が設立した京都盲唖院が、日本で最初の聾学校である。
ここに31名の聾唖生徒が入学し、日本の手話が誕生した。
ニュージーランドでは、手話が公用語として認められている。
一般の人に手話の理解者が増えると、障碍者への理解も増すことだろう。

